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FUNKY TEXT Chapter W

もうこれはWarしかありません。パーカッションを多用するバンドで、ラテン色が濃いのが特徴です。

…というのが一般的なWarの位置づけです。確かに音はそうなんですが、スピリチュアルな部分にはあまり触れられてはいないようです。
此れはもう感覚の世界なので、「私はそうは思わない」と言われればそれまでですが、あえていうと、「黒人音楽の最高峰」の一つがWarであると思います。ブルーズ、ジャズ、ソウル、ファンク…を見事なまでに消化し、独自の黒い世界を紡ぎ出しています。Pファンクや、サン・ラに通じる「宇宙」があります。

そんな大袈裟な事はこれくらいにして、曲の紹介を…
* The cisco kid
* the world is a ghetto

はマストです。「どファンク~」という感じではないですが、ジワジワとくるものがあります。濃いでっせ~。アルバムは
* The world is a ghetto
* Warlive
でしょう。とくにWarliveは、P-Funk earth tourと並ぶ、ファンクのライヴアルバムの大傑作の一つです。

それからWild cherry。彼らはAWB(A-Funk参照)同様、白人のバンドです。
一発屋の彼らの大ヒット
* Play that funky music
は絶対に外せません。これも不朽の名作ですね。

WildつながりでWild Magnolias。インデアン。極めてファンキー。
南部なんですがミーターズやネヴィルらとは異なり、よりスピリチュアルな、より土着的な音楽です。これがファンクの源流なのかもしれません。
こともあろうに1stはまだ聴いたことがありませんが(入手は容易です)、
* They Call Us Wild (2nd)
* 1313 Hoodoo Street (Bo Dollis & WM名義、ライヴ)

は持っています。とにかく濃い!チャント(call & response)がたまりません。
ホンマモンだけが持つ、飾りのないナマのグルーヴの洪水です。
こんな格好で眼前でファンクやられたら気絶するかも…

1313~には、ついにニューオリンズに移住してしまった山岸潤史が参加、これまたイケイケなギターを弾きまくってくれてます。痛快です。

どれか一つ挙げるとすれば
* Injuns here they come
ですね。じわっと来るドス黒さが病みつきになります。

最後にWeldon Irvineを。
彼はどちらかというとジャズ畑の人で、ニーナ・シモンに曲を提供したりツアーに参加したりしていました。当時から作曲には定評があり、巨匠ホレス・シルヴァーから
「ピアノはヘタやけどええ曲書きよるわ」
と言われたそうです。そらあんたは上手やわ!

詳しい話はここを見て頂くとして…
そんな彼が3000ドルの借金で、Nodlew(weldonの逆)という自主レーベルを作って1972年に
* Liberated Brother
でデビューしました。レコードは激レアですが、昨年P-VineがCDで再発してくれました。エライ!
以降順調にリリースを重ね、79年までに合計7枚のアルバムをリリースします。その後15年ほどは不遇の時代でしたが、アシッド・ジャズやヒップホップの連中からのリスペクトに応える形で再度表舞台に復帰します。
そんな矢先、2002年4月に拳銃自殺で59年の生涯を突然閉じてしまいました。

最も脂がのっていた~76年はどのアルバムも良い出来です。とにかく全部聴きましょう!
( )内はオススメの曲です。

* Liberated Brother(Mr. clean, Homey, Sister sanctified)
* Time Capsule(Feelin' mellow, Soul sisters, Watergate---Don't bug me!, Bananas)
* Cosmic Vortex(Walk that walk;Talk that talk, Cosmic vortex)
* Spirit Man(We gettin' down, Pogo stick, Jungle juice)
* Sinbad(Sinbad, Do something for yourself, Music is the key)

代表曲といえばこれはもう
* We Gettin' Down
でしょう。ATCQが名曲「Award Tour」で使ったことでWeldon Irvineの方が大ブレイクし、以降ヒップホップ連中に神と崇め奉られるようになったんですから。
* Sister sanctified
も結構カバーされていますね。これって彼の曲やったんや。

彼のアルバムは、古いものほど内省度が高く、新しいものほどコマーシャル度が高いような気がします。
借金してまで自分のやりたいことをやった1stと、豪華な客演(Steve Gadd, Brecker兄弟etc.)
でソウルのカバーなどを盛り込みながら、「Music is the key」のような、初期の作品を髣髴とさせるような曲もやったりなSinbadを比べても仕方ないのですが、彼が本当にやりたかったことは初期の2枚で全て出し尽くしていたような気がしてなりません。

自分の哲学と商業主義の狭間で悩み抜いて出した結論が自殺という形ならば実に悲しいことです。

そう考えると「Liberated Brother」とは何とも深過ぎるタイトルですわ…

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コメント

初コメントです。
ファンク暦3~4年の若造ですが、こんなファンキーなブログがあると知らず、人生少し損してたかも。

アース~はバネがない、タワー~は黒さが足りないなど(アルバム"In The Slot"はいいと思うけど)、みんな感じてるのね、と共感しきりです。

盲点になってたバンドや知らなかったバンドなど多々勉強させていただきましたが、生意気ながらカーティス・メイフィールドとフェラ・クティが抜けてるのがちょっと気になりました。

ま、泥臭いどファンクとちょっと違うけど、カーティスはスライと並ぶクール・ファンク・マエストロと思ってます。

フェラはオシビサ以上にアフロですけど、亡きJBもその影響を唯一認めたあの存在感自体がファンクって気が……

最近はロイ・エアーズを聞いてますが、それにしてもブルース、ジャズ、アフロ、ヒップ・ホップ、デトロイト・テクノ、と繋いでいくとファンクはいくらでも広がっていって、終わらないですね。まさにFunk Gets Stronger!!

投稿: ファンク若造 | 2007/01/09 01:49

ファンク若造さんコメントありがとうございます!「人生少し損してたかも」と思わせるほどのものかどうか分かりませんが嬉しいお言葉です~
ご指摘の通り、結構抜けてますよ。大御所とか(笑)。
コレの元原稿を書いていたのが10年ほど前で、それに最近10年間で収集した音源をぼちぼち書き足してるんですが、ココ10年はマイナーなのばっかり聴いてるので、トシ食ってる割には本流がお留守がちです(爆)
で、カーティス。「ニュー・ソウル」という余計なカテゴライゼーションが邪魔してあまり聴いていませんが、「Superfly」と、多分死の直前に収録されたライブ映像を持っていますが、これはいい!他にないスムース&メロウなGrooveがありますね。

フェラ・クティは全く手付かずです(泣) ザッパと同じく、どれから手をつけて良いかわからんくらいいっぱい出てるじゃないですか。それもRansomeだったりAnikulapoだったりそうじゃなかったり(笑) それなのにベスト盤みたいなのがあまり無くて、それっきりになってました。これを機会に「Zombie」でも聴いてみますね。

投稿: | 2007/01/09 22:56

■新年あけましておめでとうございます。金さん
 は、奥様そしてお嬢さま(美女Funky3姉妹)と、
 どんなお正月をお過ごしでしたでしょうか?
■いぐいぐ(いぐちよの父)は、ただいま、「奈良
 まほろば検定」の勉強中。 久しぶりにお訪ね
 すると、Chapter Wがアップされてて、出遅れ
 てしまいました。

■War。うっ、弱いです。Edwin StarrのWarなら
 ドーナツ持ってるけど。
■Wild cherry。・・・Play that funky music・・・
> 絶対に外せません。・・・不朽の名作・・・
・ですよね。以前(今世紀初頭)は、パソコンに
 intelのロゴを見つけると、必ず歌ってました、
 心のなかで。

■で、山岸潤史って今、 > ニューオリンズに
 移住してたんですか。知らなんだ。ではでは、
 いぐいぐ。

投稿: いぐいぐ | 2007/01/12 00:50

おお!もしやこれは親子でコメントですか!ありがとうございますぅ!今年もよろしくお願い致します。

お正月はねぇ、毎年そうなんですが元旦はウチの実家で新年挨拶・お節・お年玉・ニューイヤー駅伝を見て市内の神社に初詣、アベノに墓参りして喫茶店でコーヒー飲んで帰宅、昼寝して夕方は私の母の実家に親戚一同集結して大宴会&生臭いビンゴゲームをしてしこたま盛り上がりました。さらに今年は従妹(26)が7月に結婚するという発表があり、そのカレシも参加してくれました。その他は子供の友達が広島からやってきたりで家にいましたね。

で、いぐいぐさんは「奈良まほろばソムリエ検定」の「奈良通2級」を受けられるんですね。おもろいですねぇこれ。今年度からだとソムリエになるのは再来年度ですか、頑張って下さい!

投稿: | 2007/01/14 23:29

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